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「命の大切さを学ぶ教室」を開催しました
7月7日(火)の5限に、富山県警本部主催の「命の大切さを学ぶ教室」を本校1年生230名を対象に開催しました。講師は、富山被害者支援センターの「高倉 年美」さんです。
高倉さんは、30代の頃、歩行中にご自身とその息子さんと娘さん3人で悪質な飲酒運転による交通事故に遭われました。それによって、ご自身と息子さんは大けがをされ、娘さんと妊娠中のお子さんを亡くされたという大変な経験を赤裸々にお話ししてくださいました。高倉さんの話からは、幸せな家庭が180°変わってしまい、当たり前にある普段の生活がそうでなくなってしまう怖さや不安が伝わってきました。
また、加害者の心ない態度や家庭内での責め合いなど、あまり知られることがない苦しみについても触れられました。その上、身近な人の死を語ることなので、とても重いお話でしたが、生徒たちは、高校生らしい感受性をもって話を聞いていました。
生徒の感想1
当たり前の生活、当たり前の命といったものが、一瞬にして奪われてしまうことが、いつ自分の身に起こるとも分からないことに恐怖を感じました。講師の先生も、事故が起こるまでは、「まさか自分の身に降りかかるとは思ってもみなかった。」と話されていました。自分は、事故とか事件をどこか自分とは関係ない、遠い所で起こっているものだと捉えていました。けれど、自分たちには等しくそんな事態が降りかかるかもしれないのです。
そして一方では自分が加害者になることのないように、法律やルールを守り、できるかぎりの事をしていかなければならないと思いました。事故に備える側の意識も勿論大切なことですが、今日のようなケースもあります。事故を未然に防ぐためにはまず加害者にならないうことが、一番重要なことなのではないかと思いました。
生徒の感想2
今日の講演会でのお話は、本当に普段聞くことのできない貴重な話でした。自分には何の罪もないのに、大切な人を失ってしまった悲しい話を、普通だったら話したくもないことを、僕たちは聞くことができました。今日の話は、本当に心に響くものでした。やり場のない気持ちを大切な人同士でぶつけ合ってしまう。お互いに責め合ってしまう。そんな辛いことは他にないと思います。被害にあった後からなら何とでも言うことができます。「もし自分だったらこうできた」、こんな言葉を言われることは、本当に辛いものだと思います。
僕には、家族がいます。毎日何事もなく楽しい生活ができています。学校に来れば友達がいて、家に帰れば家族がいる。そんな当たり前の生活を大事にしていきたいと思います。そして、自分にとって大切な人のことを何よりも守ってあげたいし、誰よりも理解できる人になりたいです。